FSRにDR機能がリリース(後編)

前回の投稿では、IIJ GIOインフラストラクチャーP2 Gen.2 フレキシブルサーバリソース(以降、FSR)のDR機能としてレプリケーション機能などの概要についてご紹介しました。

IIJ GIOインフラストラクチャーP2 プライベートルーティング(以降、PR)と組み合わせることで、レプリケーションだけでなくネットワークの切り替えもワンストップで実現できます。

後編である本記事では、実際にフェイルオーバーが発生した際のネットワークの切り替えについてご紹介します。

PRについて

PRはIIJ GIOの各種リソースを接続するために利用され、リソース間のシームレスな連携を実現します。
IIJプライベートバックボーンサービス(以降、PBB)を介してIIJの様々なサービスと連携させることで、お客様拠点や各種クラウド環境との接続もできます。

IIJ GIOの各種リソース間接続、及びPBBへの接続(500Mbpsまでの帯域)も無償です。
転送量課金も発生しないので、安価に各種環境の連携ができる点も特長と言えます。

経路の優先度制御機能

PRでは有事の際のネットワーク切り替えを実現するため、経路の優先度制御機能を提供しています。

平常時は東日本リージョンが優先され、万が一フェイルオーバーが発生した際は西日本リージョンにルーティングされるようになります。
これにより東西リージョンで同じネットワークアドレスのプライベートセグメントを作成しておくことができ、万が一フェイルオーバーが発生しても同じIPアドレスで業務を継続できます。
前回の投稿でお話ししたとおり、DRサイトではフェイルオーバーが発生した際に初めて仮想サーバが起動する仕様です。

東西リージョンで異なるアドレスでプライベートセグメントを作成し、常に双方にアクセスできるようなホットスタンバイ構成を構築することも可能です。

終わりに

いかがでしたか?今回はPRを使用したDR構成をご紹介しました。
実際の操作手順などは下記オンラインマニュアルにも載っているのでぜひご覧ください。

IIJ GIOインフラストラクチャーP2 プライベートルーティング ご利用の手引き「DR切替を行う」

前編でご紹介したレプリケーション機能と組み合わせて利用することで、FSRでは簡単かつ安価にDR対策を行えます。
また、各種機能はマネージドで提供されるため運用コストも大幅に抑えられます。

この機会に災害対策を意識した構成を検討してみてはいかがでしょうか?

執筆者
IIJ サービスプロダクト推進本部 サービス推進部 技術支援2課