クラウドデータハブにログインしてみた

1.クラウドデータハブとは

クラウドデータハブとは、IIJクラウドデータプラットフォームサービスの中核となる「データ連携機能」を提供するサービスです。

クラウドデータハブは、大きく以下の機能で構成されています。

  • データの加工や変換処理を、ノーコードでグラフィカルに作成可能な「加工/変換機能」
  • 機微データを匿名化し、テストデータの作成、個人情報保護対策などに有効な「データマスキング機能」
  • データ連携の仕組みを自動化し、業務効率化を図れる「トリガー機能」
  • 各アプリケーションやクラウドサービスへの連携を容易に行える「アダプター機能」
  • クラウドデータハブにおける各種設定や、ログの閲覧及び出力が可能な「フローサービス管理機能」

前回は、IIJクラウドデータプラットフォームサービスのご契約からクラウドデータハブのご契約までの流れを説明しました。

今回は、実際にクラウドデータハブにログインするまでの流れをご説明します。

2.グローバルネットワークからのアクセスを設定する

IIJクラウドデータプラットフォームサービスは、初期状態ではグローバルネットワークとのアクセスをすべて遮断しています。このため、グローバルネットワークからクラウドデータハブにログインするには、アクセス許可設定が必要です。

※ 本記事では例として「192.0.2.0/24」及び 「198.51.100.0/24」からのアクセスを許可する設定を行います。

  1. コントロールパネル左側の「ネットワーク」を選択して画面遷移し、「グローバルネットワーク」>「グローバルファイアウォール」から「行追加」をクリックします。コントロールパネルへのアクセス方法は前回の記事をご確認ください。
  2. テキストボックスに、ネットワークアドレスとサブネットマスクを入力します。
    登録するネットワークアドレスの数に応じて「行追加」をクリックし、レコードを追加してください。

    入力をすべて終えたら「登録」をクリックし完了です。

3.管理コンソール(FSMC)の設定を行う

クラウドデータハブ上では「フローデザイナー」と呼ばれるクライアントアプリケーションを使用し、データ連携のフローを開発します。
フローデザイナーを使用するには、実行ユーザーを管理コンソール(FSMC)で作成する必要があるため、ビルトインの管理アカウント「asu」でこれを作成します。

  1. 左側の「クラウドデータハブ」を選択し「アプリケーション設定」に画面遷移します。
  2. 「asu」の初期パスワード変更の為、画面内の「フローサービス管理コンソール」> 「パスワード変更」をクリックします。
    ※本設定はFSMCへの初回ログイン時のみ必要です

    パスワードポリシーに従い、パスワードを設定してください。

    適切なパスワードを設定すると「パスワードを変更しました」と表示されます。
  3. 右上の「管理画面を開く」をクリックし、FSMC に asu ユーザーでログインします。

  4. FSMCへのログイン後、左側の「ツール」をクリックします。
  5. 画面上部の「所属ユーザー作成」をクリックします。
  6. 作成するユーザーの情報を入力・選択後に「作成」をクリックし完了です。

4.フローデザイナーをインストールする

フロー開発に必要なクライアントアプリケーション「フローデザイナー」をインストールします。
このフローデザイナーを用いて、データ連携処理を実行するプログラム(フロー)を開発します。

※ フローデザイナーの実行にはJava8 64bit版または32bit版が必要です。
Oracle社のJavaダウンロードページからJava8のインストーラーをダウンロードし、インストールして下さい。
https://java.com/ja/download
Oracle社以外にもOpenJDKディストリビューションのJava8を使用することができます。
  1. 左側の「クラウドデータハブ」を選択し、「アプリケーション設定」に画面遷移します。
  2. 「フローデザイナー」>「クライアント」から「ダウンロード」をクリックし、IIJサービスオンラインへ画面遷移します。
    ※この時点ではダウンロードは行われません
  3. 「HOME」>「設定と管理」>「マニュアル・ダウンロード」>「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」に画面遷移します。
  4. 「IIJクラウドデータプラットフォームサービスマニュアル一覧」より、「IIJクラウドデータプラットフォームサービス フローデザイナインストールモジュール2306」をクリックし、ダウンロードを行います。
  5. ダウンロード完了後、インストールモジュールを実行します。

  6. インストールウィザードの言語(日本語・英語)を選択し、OKをクリックします。
  7. 「開始画面」で「次へ」をクリックします。
  8. 使用するJava VMを選択し「次へ」をクリックします。
  9. インストールフォルダを指定し「次へ」をクリックします。
    ※ 指定したフォルダが存在しない場合は次画面のサブウィンドウで「OK」をクリックすることでフォルダが作成されます

  10. ショートカットの作成場所を指定し「次へ」をクリックします。
  11. 内容を確認し「インストール」をクリックします。
  12. インストールが完了したら「完了」をクリックします。


    以上で、フローデザイナーのインストールは完了です。

5.クラウドデータハブへログインしてみる

フローデザイナーを起動してクラウドデータハブにログインします。

  1. フローデザイナーを起動します。
    ※ 画面はWindowsのスタートメニューから起動する例です。
  2. フローデザイナーの初回起動時には環境セットアップが行われるので「OK」をクリックします。


    環境セットアップが完了するとフローデザイナーが起動します。
  3. 左上の「サーバーを追加」をクリックします。
  4. サブウィンドウでログイン情報を入力し「OK」をクリックします。

    ※ 「サーバー名」「ポート」の情報は、コントロールパネルから確認できます。

  5. ログインすると、以下のようにサーバーやユーザー、及びその配下のオブジェクトが表示されます。

    ユーザー作成時に指定したサンプルフローも配置されています。

以上で、クラウドデータハブ上での、データ連携フロー開発の準備ができました。

下記リンク先に、データ連携フロー開発のデモ動画を用意しています。ぜひこちらもご覧ください。

執筆者
IIJ プロフェッショナルサービス第一本部 ITサービスインテグレーション4部 1課